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感光☆シャシン_155

直島_本村町_家プロジェクト_護王神社

感光☆シャシン_155_c0188405_120659.jpg

Appropriate Proportion (アプロプリエイト プロポーション)護王神社
杉本 博司 2002年作

この作品についての杉本氏のコメント
http://www.sugimotohiroshi.com/appropriateJP.html
公式HP
http://www.sugimotohiroshi.com/index.html

以下、感想など



護王神社については杉本氏の作品に対するコメントを参照いただくとして。
第一期家プロジェクトの最後の作品として建設されました。

それが一般的な建築ではなく、神社であると気付くのですが、神社建築としては神明建築という様式化された(そう言うものがあるそうです)それを避けて建てているとのこと。
しかしその簡素な佇まいは、むしろ堺にある桜井神社(国宝。日本最古の神社拝殿遺構…奈良時代以前の伝統的な形式をもちながら再建された鎌倉時代の様式も残す)のような古神社にも思えるのでより根源的な存在に立ち返っていると言えるのかもしれません。

この場所は木村町の一番東側にある家プロジェクト作品でもあります。
丘の上に建てられていて、その一番高い所に建てられています。それがこの写真なのですが、じつはこれで完結している訳ではありません。

これがこのさくらんの家プロジェクトのなかで3番目にすきな施設である理由なのですが、じつはこの神社の地下に入ることができるのです。
これが、ほぉ~!と思わせる仕組みで面白い。
でも一番感心した水たまり…すっかり鏡を張っているのかと思っていたが後あと調べてみると浸水により自然に形成されたらしく。。いや、むしろそこが神がかっていると言えるのかも(神社だけに^^;

この地下に入る道から木村港が一望できます。なかなかよき景色です!が、写真を撮って感動を閉じ込められないカンジなので(技術不足)まぁ、いってみてきてください(爆

あと、さらに余談になりますが…

杉本氏のコメントを拝見するに、当然ながら信仰に対して氏なりの解釈と神なるものとの接し方を考えたカタチなのですが、作品について調べてみると氏子の方などすこし複雑な思いを持つ方もいるようです。
確かに神が人と介する場所にはなっているが、人が神に会する場所としては形式をあえて外しているので参るという点で接しにくいのかと…

実際、この施設に来ていた若いグループの方をはじめとして、宗教施設であるという認識に欠ける人があまりにも多い印象でした。ここに来る方は自身の信教は別にしてもまず敬意を払うべきだと思います。
信仰は京都の寺社参り(写真撮影の為)にいくたびに祈りの場として拝観する人を見てはっとすることがありますが、観光する側は観光地であってもそれ以前に宗教施設なのだという事を忘れてはいけないと思います。とくにこの作品はアート作品という前提で見てしまうので敬意を払わない、うっかり払いにくいという事もあり。
見るもののマナーや心構えは失ってはいけませんねぇ。。。と。気を引き締めないとと思いました。
by elevensugars | 2010-07-11 01:54 | 感光☆シャシン